交通ルール①からの続きです。このページでは

カープールレーン
エクスプレスレーン
トールロード
パーキング(駐車)
緊急車両への対応

について説明しています。


⑥カープールレーン(Carpool Lane)

 フリーウェイの左側に、カープールと呼ばれる車線があることがあります。これは複数人乗った車だけが走行できる特別レーンで、ドライバー1人だけの時には利用できません(ただしオートバイ、または許可証を得ている特定のエコカーは走行可能)。このレーンを使用できる車両あたりの最低人数は、レーン入口または道路脇に掲げられている標識に記載されています(上の写真は2人以上乗車の場合に利用可)。カープールレーンの目印は、標識や道路上に記された菱形マーク(◇)。一部ではHOV(High Occupancy Vehicle)と書かれている場合もあります。カープールレーンの走行は無料です。

カープールレーンには、それを区切る車線が点線の時のみ入ることができ、実線のところでは入ることができません。これは、カープールレーンから通常レーンに出る時も同様です。

⑦エクスプレス・レーン(Express Lanes)

 ロサンゼルス近郊でいえばフリーウェイ110号と10号の一部に設置されており、「FasTrak」とも呼ばれています。これは、ドライバー1人だけが乗っている時は有料で、複数乗っている場合に無料となるレーンです。このレーンを使えるのは、専用の支払いシステム(日本のETC車載器のようなもの)を搭載した車両のみで、料金は時間帯や乗車人数によって変わります。写真中央下に「ALL HOV MUST HAVE FASTRAK」と縦に書かれたサインがあります。これは「複数人乗車の車は必ずFASTRAK搭載のこと」という意味です。

⑧トールロード(Toll Road)


 乗車人数や時間帯、交通状況に関係なく、常に通行料がかかる有料道路です。

※⑥~⑧は違反すると高額な罰金を科せられます。特に⑥と⑦ははっきり区別されていないところもあり、初めてフリーウェイを運転する場合うっかり走行してまうことがあります。注意してください。

⑨パーキング(駐車)
ショッピングモールやスーパーに併設の駐車場
 その店を利用する時に使う駐車場です。基本的に、別の目的地に行くためにその駐車場を利用することはできません。

・障害者専用スペース

 車椅子マークが付いた青いサインが立っているスペースには、同様のデザインが施された許可書を表示した車しか駐車することはできません。サインではなく、地面に直接描いてある場合もあります。

店舗利用者専用スペース
 多くの店舗が入ったモールの駐車場では、特定店舗の顧客専用の駐車スペースがあります。また、注文したものをピックアップする際に短時間停めるためのスペースもあります。いずれもその旨を明記したサインが立っていますので、条件に当てはまらない場合は駐車しないでください。

市中にある有料の公共駐車場
 時間単位あるいは一日単位など課金システムはバラバラです。駐車後どこに行っても構いません。障害者専用スペースがある場合は、上記の通りです。

路上駐車
 駐車禁止の標識がない所では、車を右に寄せて路上駐車することが可能です。ただし縁石の色に注意してください。

◉縁石が無色の場合:駐車可能。ただし、

このような消火栓がある場合は駐車禁止

※縁石が無色でも、写真のような駐車条件を記した標識がある場合はその指示に従って駐車してください。例えば左のサインは、「毎週水曜日の午前8時から11時までは道路掃除のため駐車禁止」という意味で、それ以外の時間帯であれば駐車OKです。右の写真は「毎週月曜日から土曜日の午前8時から午後7時までは最長2時間まで駐車可能」という意味。それ以外の時間帯であれば何時間停めても構いません。

◉縁石が赤(Red Curbs):駐車禁止および一旦停止禁止(ドライバーの有無に関係なし)。

◉縁石が白(White Curbs):観光バスやタクシー、シャトルなどが乗客を乗り降りさせる時のみ駐車可能。駐車時間は最高5分。

◉縁石が緑(Green Curbs):制限時間ありの駐車可能ゾーン。表示されている時間内での駐車のみ可能で、大体15~30分が主流。下の写真は15分(15MIN)まで駐車可。

◉縁石が黄(Yellow Curbs):商業ライセンスプレートを付けた車が対象で、荷物の積み下ろし時のみ駐車可能。駐車は最長30分。商業ライセンスプレートがない車で、荷物の上げ下ろしや人の乗り降りの場合は、最長5分まで駐車可能。

パーキングメーター

 路上に設けられた有料の駐車スペース。パーキングメーターに利用時間分のお金を入れて駐車します。支払いは、メーターに硬貨を入れるシステムですが、最近はクレジットカード対応のメーターも増えています(念のため硬貨を多めに用意しておいたほうが安心です)。なお、使える硬貨はクォーター(25セント)、ダイム(10セント)、ニッケル(5セント)が中心で、ほとんどの場合ペニー(1セント)は使えません。
 パーキングメーターは、夜間から早朝にかけて無料となるものがあるほか、最高〇時間まで(Max 〇 hours)というように駐車時間に制限を設けているところがあります。利用条件はメーターに書かれているか、近辺に設置されている看板に明示されています。それに従って駐車してください。

⑩緊急車両への対処

 パトカーや救急車、消防車、その他のサイレン/赤ランプを使用する緊急車両が(サイレンを鳴らしながら)近づいてきた場合、それらの車両に優先権を譲らなければなりません。道路の右側によって一時停止し、緊急車両が通り過ぎるのを待ってください。交差点に進入する時も必ず緊急車両を優先させてください。もし交差点に入っている時に緊急車両に気づいたらそのまま交差点を進み続け、安全となった時点ですぐに右側により停止してください。くれぐれも交差点内で停止してはいけません。このシステムは日本と同じです。
 なお、サイレン使用/ランプ点滅中のパトカーや救急車、消防車、その他の緊急車両の後方300フィート(91.44メートル)以内を追走することは違法です。

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